2015年11月28日

『消滅世界』


はー。

今月は仕事もバイトもフラ語も実によく頑張りました。

そんな自分に今日はご褒美。

千駄ヶ谷にある出版社「河出書房新社」さんの社屋にある

喫茶店で開催された読書会に参加してきました。


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「好きな作家は?」と訊かれてわたしが即答するのは

村田沙耶香さんと窪美澄さんの2名なのですが

そのうちのお一方、村田さんの『消滅世界』

の刊行を前に、村田さんご本人を囲んでの読書会が開催されたのです。


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もちろん希望者全員が参加できるわけではなく

厳正なる抽選の結果、当選を勝ち得たわけでして。

(今年のわたし、ツイてるなー。)

ツイてる村田さんファン総勢15名が「茶房ふみくら」に

集いました。


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上読書会開始前の「茶房ふみくら」)


年齢もさまざま。20代から60代(?)まで幅広く、

さすがは村田さん!という感じ。

お住まいもさまざまで、中には群馬から泊まりがけで

参加された方もいらっしゃいました。

参加するにあたって

「事前にゲラを読んで感想文を提出」という条件があったので

わたしも読了後、すぐに送りました。


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上 送られてきたゲラです

以下、当該感想文。


SFのようであって実はすぐそこまで来ている世界(時代)を描くのが

非常に上手い村田さんならではの作品に

また出会えたことに感謝しています。

「正常な人間」と「正しい人間」との大きな差異について

深く考えさせられる作品です。

その昔、大学の発達心理学の講義の中で

「なにをもって正常と定義するか」

という課題が出た際、考えを突き詰めてゆくと

「マイノリティではなくマジョリティに属している状態が正常」

という結論を導いた自分の回答を思い出しました。

胸に突き刺さってくるセリフが沢山ありましたが

「世界で一番恐ろしい発狂は正常」

というくだりに、暫くは鳥肌が収まりませんでした。

人間の進化の過程において、

その時代時代の「正常」(マジョリティ)に適応してきた結果、

「現在」があるのだという認識をあらためて持ちました。

そしてその「現在」は「最新」として留まるものではなく、

ゆえに「正常」は次なる「現在」では

形を変容させてゆくものなのだと考えると

人間の「本能」の中には「正常化」が生まれつき組み込まれているのでは

ないかと思えてくるのです。

「変わらない」のが「本能」のはずなのに

「変わることへの適応能力を埋め込まれている」のが

本物の「本能」だと、

この作品を読めば読むほどに確信してしまうのです。

ひとつだけ読者に残されている救いは、

主人公の父親が家を出た理由が明かされていないことでしょう。

正常になることのできない「正しい人間」だったのか、

「実験都市」プロジェクト黎明期の海外のどこかへ行ったのか

色々と想像してみますが、

主人公の母親と「昔の交尾」をしたという彼は

前者であったような気がしてなりません。

ラストの主人公のおどろおどろしい「実験」は

正常な人間でありながらも

「家族」に囚われ続けた彼女の執念からでしょうか。

恐ろしい場面のはずなのに切なくなりました。




参加者全員の感想文を丹念に読み込んでくださった

村田さんと村田さん担当編集者さん、

そして河出書房新社の編集部かわくら担当F氏に感謝です。

「読書会」というネーミングでしたが

「読了後の意見交換会」といった方が適切かもしれません。

自己紹介の後、非常にフランクに

自分の感想を交えながら作品と村田さんに迫ってゆく

参加者の皆さん(わたしもですが...)から

「村田作品が好きだ!」というエネルギーが

放出されているのを肌で感じ取れ、

本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。

撮影と録音が禁止だったので

手帳何ページにも渡るメモを書き込んだのですが

「読書会で出た具体的内容をブログ等に記載するのはNG」

と編集部F氏より釘を刺されてしまったので

残念ながらここではわたしの村田さん熱を披露できません。

ただ、ひとつだけ。

「本能」というテーマにトピックが及んだ際、

オブザーバー役だったF氏がわたしよりも先に

「らす(仮名)さんの感想の中に、これについて

核心に触れたものがありましたよね」


と、わたしの名を出してくれたことが

嬉しかったです。

そのF氏の言葉を受けて、なんとなんと

村田さんご本人が

「そうそう。らす(仮名)さんの感想が・・」

と、わたしの感想文の一文を読み上げてくださったのですexclamation×2

あーーーーもう幸せすぎです。ファン冥利に尽きますハートたち(複数ハート)

色白で控え目でお茶目なところもあって内面の美も伴う村田さん。

吹けば飛んでしまいそうな小さく美しいその姿からは想像できないほど

自分の言葉とゆるぎない信念を持っている素敵な方でした。

夢のようなひとときをありがとうございました。

前作「殺人出産」と併せて、この「消滅世界」

非常におすすめです。ニンゲンの脆さと強さについて、

そしてホンモノのディストピアとユートピアについて、

いやでも考えちゃいますよ。

来月17日刊行とのことです。

*****

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ハイブリッドヒーターが適温をつくるラボで

まったりメルさん。

最近は彼なりの頑固な矜持を示す場面が出てきました。

例えば、たまの粗相をしてしまったとき。

わたしが

「メルさん、おもらししちゃったねえ。

今日はパーフェクトじゃなかったねえー。」

などと言うと・・・


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トイレにのってしばしフリーズ状態。


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そのうちトイレで「じょおぉぉ〜小雨」の気持ちのよい音。

トイレにのってるときの眼は

「見ててね!ちゃんとできるんですからね!」

とでも主張しているかのよう。

メルさん、かわいいところもまだまだ沢山あるけど

着実にオトナになってきているのですね。

*****

今月はほんとに色々頑張りすぎて遊ぶ時間がなかったので

(だって2時間で8000円もらえるグルーインっておいしすぎて

話が回ってきたら絶対断れない!)

今日のご褒美ついでにスマホアプリで遊んでみました。





日曜日はいよいよ第一アドヴェントですね クリスマス

色々な動きがある昨今ですが、

皆穏やかなクリスマスを迎えられますように。








      

ニックネーム らぼすたっふ at 00:09| らす (研究員E) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする